キャリア教育

スポーツ心理学者(博士)/オリンピックメダリスト

『体育・保健体育ジャーナル 21号 2023年8月発行』連載記事withSportsより

勝負のために極限まで心身をたたき上げるアスリート。彼らが本番で能力を発揮できるようメンタル面をサポートするのが、スポーツ心理学の専門家だ。プロ・アマチュアを問わず、多くの選手に携わってきた田中ウルヴェ京さんに、アスリートとメンタルヘルスの関係や、感情をコントロールする力を高める重要性などについて聞いた。【取材・文/荒木 美晴】

田中ウルヴェ京さん(スポーツ心理学者(博士)/オリンピックメダリスト)

経営者やアーティスト、アスリートらのメンタルヘルス・メンタルトレーニングのコンサルティングを行う田中さん。スポーツ界では、ボクシングの村田諒太氏や車いすバスケットボール男子日本代表など、多くの競技のメダリストをサポートしてきた。
アスリートが自信をみなぎらせ、周囲やライバルに対しても堂々とした姿を見せつけるのは必要なことだ。一方で、「身体をこれだけ鍛えたのだから、メンタルも鍛えられている」と思い込んだり、弱いことを自覚していても「誰にも悟られてはいけない」と心に蓋をしていたりする場合がある。田中さんによれば、トップアスリートほどこの「特有の心理課題」を抱える傾向があるといい、「本来のメンタルの強さとは、“しなやかさ”です。まずは自分の内面に山や谷があることに“気づく”ことが大事です」と話す・・・

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