〈小学校教科通信 2021年5月号 ウェブ版より〉
新潟青陵大学教授 中野 啓明(なかの ひろあき)
はじめに
― 一人一台端末の時代の到来 ―
― 一人一台端末の時代の到来 ―
GIGAスクール構想が本格化し、全国の小・中学生一人に一台、コンピュータやタブレット端末が与えられるという時代が到来しました。その目的を端的に述べるならば、世界標準となってきている「授業の中でのコンピュータの利活用」を促していこうということです。
これからの時代、道徳科においてもICTを有効に活用した授業の展開が必要となるでしょう。
「二つの意見」をもとにタブレット端末を活用して
交流を促す授業の構想
交流を促す授業の構想
ところで、従来の道徳授業では、指導案レベルでは意見の対立を想定していたとしても、実際の授業では、児童の話し合いの流れによって議論の内容が左右されることは否めません。また、意見についても、教師が想定していたものが必ずしも児童から出てくるとは限りません。さらに、意見を出すだけで時間を費やし、十分な検討ができないまま授業が終わってしまうことも少なくありませんでした。
こうした問題点を克服するため・・・