キャリア教育

プロ野球 場内アナウンス担当

『体育・保健体育ジャーナル 10号 2020年11月発行』連載記事withSportsより

千葉ロッテマリーンズの本拠地、ZOZOマリンスタジアムで場内アナウンスを担当する谷保恵美さん。スターティングラインナップの発表や観客への注意喚起といった進行のほか、盛り上げを演出する重要な役割を担う。2019年7月には一軍公式戦アナウンス通算1,800試合を達成するなど、30年にわたって活躍する谷保さんに、この仕事の魅力を聞いた。【取材・文/荒木美晴】

谷保恵美さん(千葉ロッテマリーンズ広報室所属 場内アナウンス担当)

「千葉ロッテ、マリィ~ンズ」

明るいトーンのその一言で球場を一体にさせる美声の持ち主、球団場内アナウンス担当の谷保さん。1991年に初めてマイクを握り、現在は年間143試合中、71~72試合のホームゲームすべてを、谷保さん一人が担当している。今季は新型コロナウイルス感染拡大の影響で開幕が3か月遅れるなど、状況は一変。6月23日にようやく迎えた初公式戦は無観客だったが、谷保さんはいつもの試合のように選手をコールし、テレビ中継を観ているファンに元気を届けた。「顔が見えない声の仕事。だからこそ、マイクの前では明るい気持ちでいるようにしているんです」

ZOZOマリンスタジアムの風速10mを超える海風は、もはや名物。その中で観客が聴き取りやすいように発声することを心掛けているという谷保さん。2016年に引退したサブロー選手のコール「サブロー」に代表されるように、語尾を伸ばす特徴的な選手紹介も、実はこうした球場の特性や選手の登場曲に合わせたアナウンスを研究するなかで誕生したものだそうだ。

放送席では・・・

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