『教育ジャーナル Vol.13 2022年6月発行』より
教育ジャーナリスト 渡辺 研
典型例は授業改善。そこにコロナ禍が追い打ちをかけた。
これまでどおりの活動ができなくなったが、それは必ずしもマイナスばかりに作用したわけではなく、「こうしてきたけど、こうかえてみてはどうだろう?」という視点を学校にもたらした。
小学校の教科担任制導入に続いて、中学校でも、学級経営は学級担任が1人で責任をもつという、当たり前のスタイルにも変化が訪れている。
中学校の学級担任制に見られる新しい発想と実践を2例、紹介する。
新潟県新潟市立内野中学校が実施するグループ担任制
教師の働き方の改善も目指す
内野中学校(佐藤靖子校長)が取り組むグループ担任制を見つけたのは、文部科学省の「全国の学校における働き方改革事例集(令和3年3月版)」の「業務分担の見直し/学級担任」の事例。小学校の教科担任制(分担、交換)とともに紹介されており、働き方の視点からは「学級担任の業務負担の分散」「時差出勤の導入」などが挙げられていた。
学校が「児童・生徒ファースト」であることは言うまでもない。教師は自分たちのことは二の次、三の次にしがちだが、それでいいとは思わない。教師のパフォーマンスが十分に発揮できなければ、子どもたちのためにはならない・・・