『教育ジャーナル Vol.25』より
教育ジャーナリスト 渡辺 研

校則改正に見えた学びの成果
郡司校長がおっしゃっていたように、中学生、高校生がどんなに頑張ってもそう簡単に課題が解決できるわけではない。逆にいえば、生徒たちはかなり困難な課題に果敢に挑んでいるともいえる。例えば、ゼミ改編前の昨年度の高校3年生は「原発処理水の海洋放出について」とか「大熊町の風評被害払拭に関する探究」とか「運動が苦手な子はどうすれば動くことを好んでくれるか」とか「双葉郡と愛」とか……。
こうして取り組んで生徒たちが見いだした答えではなく、取り組むことで見えた生徒たちの姿を教えていただいた。果たして「変革者」の片鱗を垣間見ることができるか。
昨年度、校則の一部(ヘアスタイルなど3つの内容について)が改正された。高校の生徒会を中心に実現に2年半という時間をかけた。生徒会役員も変わったが、動きは継続されていた。生徒会の動きは「変えたい。じゃあ、動こう」という勢いに任せたものではなかったのだそうだ・・・