~子どもにとって価値ある「振り返り」を~
〈教育情報誌 学びのチカラ e-na!! vol.3 2022年9月号より〉
広島県三次市立十日市小学校教諭 瀬尾 駿介(せお しゅんすけ)
子どもにとって価値ある振り返りとは
授業における「振り返り」は、子どもが自らの学びを解釈し、次の学びに向かうことができるようにするうえで、非常に重要な役割をもっています。本稿では、授業終末部の振り返りに焦点を当てて、子ども主体の算数授業づくりについて考えていきたいと思います。
そもそも、子どもにとって価値ある振り返りとは、どんなものなのでしょう。ある時、受け持った6年生の子どもたちに「振り返りは何のためにするの?」と尋ねてみました。すると、子どもたちの半数は、「わからない」と答えました。つまり、その子どもたちにとって、授業中の振り返りは、形式的で無意味な活動になってしまっていたのです。何も考えず、黒板の言葉を写して終わり。これでは、子ども主体の授業づくりをしているとはいえないですよね。
一方、もう半数の子どもたちからは・・・