〈教育情報誌 学びのチカラ e-na!! vol.2 (中学校版) 2022年4月発行より〉
東京学芸大学附属世田谷中学校教諭 松本 紘一朗(まつもと こういちろう)
はじめに
本稿のタイトルの言葉に出会ったのは、大学2年の数学教育の授業でした。頭を悩ませる数学の問題が出題され、周りの学生と協力しながらもなんとか答えを出した矢先、その教授は笑顔でこう言いました。
『次は何を考えますか?』
大変お恥ずかしいのですが、当時の私には数学の問題というのは解くことがすべてで、「やっと解けたのに次と言われても……」と思っていました。
今は違います。大袈裟に言えば、「答えが出てから数学が始まる」とまで思っています。とはいえ、私がこのように思っていても、生徒の多くは当時の私と同じかもしれません。
これに関連して・・・